布施戎神社(東大阪、布施)
近鉄布施駅を出ると、昭和な雰囲気が漂う「布施ほんまち商店街」があります。商店街に活気なくシャッター通りになってしまった話を耳にしますが、ここはまだまだ健在です。商売繁盛のご利益でしょうか?
と言うのも、商店街のあらゆるところに「えべっさんの街 布施」と言う文字が目に付きます。えべっさんと言えばご存知!商売の神様。
ちなみに、この商店街では肉屋のコロッケが人気、ここでは食べ歩きがおすすめ!
大阪では今宮戎、堀川戎が有名ですが、この布施戎神社の存在も忘れてはいけません。ほらっ!見えて来ました。駅から徒歩5分位かな。
この地は、その昔、足代村氏神として「都留弥(つるみ)神社」が祀られていましたが、明治18年の淀川大洪水によって、神殿も古文書も全て流されてしまったんだとか…。その後村人によって再建され足代村の氏神社として祀られ、今ではその石碑のみが残っています。
そして時は流れ、昭和29年に西宮神社から戎大神(ひるこのみこと)の御霊代(みたましろ)を勧請申し上げ「布施戎神社」の祭祀が始まり、昭和63年には大阪の今宮戎から事代主命(ことしろぬしのみこと)を勧請申し上げたそうですよ。
神社の中に入って行くと…
大きな鯛を釣り上げたエビス像が!!
空高く釣竿を振り上げている姿は臨場感あって迫力もある。何だか関西弁で「どやっー」「やったでー」と言ってるかのようにも見える(笑)
ここに居るだけで運気がアップしそうな感じ。
このエビスさまは、七福神の一人で、古くから漁業の神、商いの神とも言われているのはご存知だと思います。でも「えびす」と言う神様は色々な説があるのをご存知でしょうか?
例えば、①イザナギ、イザナミの子である蛭子命(ひるこのみこと)と言う説、②大国主命(大黒さん)の子である事代主神(ことしろぬしかみ)と言う説、③えびすを少彦名神や彦火火出見尊と言う説。
そして④「えびす」を「戎」や「夷」と書いて外来の神としたと言う説もあります。これは中央政府が地方の民や東国の者を「えみし」や「えびす」と呼んで異邦の者を意味したと聞けば「あっ!」って何となく分かるような感じがしますよね。
日本の歴史や神話は調べて行くと、本当に面白いものです。知っているようで知らない事ばかり。実際には何が真実なのか知る由もないけど、そんな足跡を辿るのは実に楽しいです。
いずれにせよ、ここでは「布施戎神社」で商売繁盛を願って手を合わせましょう。きっとご利益があるはずですよ。毎年、1月9日~11日には十日戎で賑わいますよ。
布施戎神社
大阪府東大阪市足代1-15-21