【堺市】創業300年以上の老舗「ちく満」はコシの無い柔らか麺!

ちく満(大阪、堺)

大阪の堺市を走る「ちんちん電車」で親しまれている阪堺線の宿院駅を降りてスグの場所に創業は元禄8年(1695年)という ちく満 と言うお店。ここは今から300年以上も前から続く老舗の蕎麦屋さんです。

近隣には、くるみ餅で有名な鎌倉末期創業の「かん袋」、芥子餅で知られている室町時代創業の「本家小嶋」があり、どこも歴史ある名店中の名店ですね。

さて、目の前に工場が(‘ω’)ノ

ちく満

実はこれ…、工場に見えて工場ではなく、蕎麦屋の店舗です。

お店の方に聞くと、2つの建物を行き来しやすいように通路を作ったら、工場っぽく見えてしまったと…。ホントに?セメント工場みたいですよ(笑)

近くまで来ると、なるほど!蕎麦屋らしい佇まいに。

ちく満

さて、奥に進んで行くと…

ちく満

メニューに「せいろそば」1斤1.5斤とある。

一般的に1斤などはパンで使われるけど、老舗になると蕎麦もこう呼ぶのですね。何だかとっても興味深い。ちなみに1斤は1人前、1.5斤は大盛りといったイメージです。

ちく満

お店の中も良い感じで古い。とてもお洒落な雰囲気ではないが、この飾らない雰囲気が実に良い。間違ってもリニューアルなど絶対にしないで欲しい。

と勝手なことを思ったりも…。

ちく満

そして注文したのが「せいろそば 1.5斤」です。

ちく満

お蕎麦の入った容器の上に、徳利に入ったお出汁、薬味のネギ、生卵、そしてお椀がのってやってきます。徳利はアツアツなので要注意。

でも実は…、お店の方がここまで手早くやってくれました。

ちく満

さて、お蕎麦です!

このお蕎麦には、知らずに食べると…

思わず「なんじゃこりゃ~」と叫んでしまうほどに柔らかく、コシが全く無い。「拍子抜けも甚だしい!」ガッカリしちゃうかも。

そうなんです、蒸された蕎麦柔らかくフワフワ食感。信州の蕎麦をイメージして食べると、とんでもない物足りなさを感じるでしょう。

でもね堺の蕎麦は「こんなもん!」と分かって食べると味わいが変わるんです。その土地土地の面白さと言うのでしょうか、先入観を捨てて食べてみてください。

ちく満

そしたら、この濃いお出汁&生卵麺の相性の良さが分かるはず。

ちく満

私はお出汁をたっぷり麺に含ませて食べるのが好きで、ズルズルズルっと一気に行くと、口の中に出汁の旨みがイイ感じで入って来るんです。

柔らかくてアツアツ、濃厚出汁も生卵でまろやかで、この熱い!柔らかい!濃い!の見事な分散率というのか、このバランスが何とも言えない。

ううううう…うまい!

ちく満

でも、私自身も初めて食べた時に「なんかイマイチ」「期待外れ」と感じた事を白状しておきます。そうなんです!この蕎麦は先入観を捨てて食べると旨さが分かるんです。

とは言っても、苦手と言う人もあるかもしれません。人それぞれででしょう。でも、大阪の堺に300年も前から続く老舗の味。一度は味わってみたいと思いませんか?

その時は、蕎麦の概念を捨てて味わってみて!きっと新しい発見があるはず。すぐ近くには千利休の屋敷跡もあって、ここは観光で来た時にも調度良いですよ。

グルメ評価

ちく満

場所:堺市堺区宿院町西1丁1−16
電話:072-232-0093
営業:10:30~20:30
定休:月曜日