養老の滝(岐阜、養老町)
むかし、むかし、あるところに…
で始まるお馴染みの日本昔話。その中でも有名な「養老の滝」のお話をご存知だろうか?
山奥に病気で寝たきりの父親と息子が住んでいた。息子は薪を拾いに山に行くと、甘い香りがする。その香り探し歩いている時に深い谷底に落ちてしまう。
すると大きな滝つぼからお酒が湧いていた。飲むと元気が出たので、瓢箪に入れて持ち帰り父親に飲ませると病気は回復し元気になった。
これは親孝行の話として有名な物語。そんな養老の滝に来てみました。
駐車場に車を置くと、目の前にカートがあった。滝の近くまで連れて行ってくれると言う。高齢者や子供さんいる人にはとっても有難いサービス。無料です。
とは言っても、滝のすぐ近くまで連れて行ってくれるわけではないので、あしからず。
この無料カートを使うと、10分か15分ほど短縮になるかな…
さて、カートを降りて歩き始めると、目の前には川が流れ、涼しい風とモワッとした湿度を感じる。まさに森林浴。気持ちがイイ。
この養老公園は紅葉の名所として知られていますが、木々が青々としている夏も美しい。
所々の苔もまた雰囲気を盛り上げてくれる。
滝まで歩いてどれくらいだろうか?カートを使っても20分は歩く。もしカートを使わずに駐車場から歩くなら少なくとも30分はかかると思っておくと良い。
ゆるやかな坂道が長く続く…。
とっても歩きやすい遊歩道だけど、けっこうジワっと足に来る。
でもね、景色がとってもキレイなので、疲れてても心地よい。
あっ!見えて来た。
この養老の滝は、日本の滝百選、名水百選に選定されています。また滝の水がお酒になったという親孝行の伝説は最初にも書きましたが有名なお話。
滝がお酒になった…本当かな?って思いますよね。
ずいぶんと前に教えてもらった話ですが、知り合いにスゴイ知的なお爺さんがいるんです。その方から聞いた話なのですが、この養老の滝の昔話。あれは本当の話だそう。本当に滝から酒が湧いたそうな。
「何でだと思う?」
とお爺さんから聞かれ、答えはサッパリ分からなかった。
そして、お爺さんの答えが…
この地域は昔から柿が多く実り、木から柿が落ち、川に流され、滝つぼに溜まっていたそうな。そしてその柿が発酵し、酒になった。
「僕はそう思うんだな」と言うのが、お爺さんの締めの言葉。
なるほど。言われてみれば可能性はありそうですね。何より、このような話をしてくれるお爺さんが格好良かった。本当に知的な方だった。
さて、養老の滝の目の前まで来ました。
この滝を見て「想像より小さかった」「がっかりした」「見に行くほどでない」そんな声を聞いた事が何度かある。
私は「けっこう迫力あるけど」と言うのが素直な感想。もちろん巨大な滝ではないけど十分大きく、何より美しいではないか!!
滝の落差は32メートル、滝幅は4メートル。
近くまで行くと、水しぶきがかかって、マイナスイオンたっぷり浴びれます。
ちなみに「養老サイダー」って知ってますか?この養老サイダーとは、かつて岐阜県養老郡養老町で1900年から製造していた“日本最初のサイダー”と言われているもの。
しかし、工場の老朽化・従業員の高齢化等の理由から、惜しまれつつ2000年に製造終了となり、幻のサイダーと言われていました。
でも、養老サイダーの創業家から製造レシピが発見され、2017年に復活!
ここに来たら絶対に飲んでおきたい。サッパリとした甘さで美味しい。1本280円もするけど、これも旅の醍醐味として飲むべしですね。
さてさて、養老の滝から駐車場の近くまで下ってくると川で子供達が遊んでました。岩場が多いけど、自然の川のままではないので、まだ安全そうです。
ここは瓢箪の形をしている(笑)
子供連れで来たら、子供は絶対に川遊びしたいと言うでしょう…。
日陰になる場所が少ないけど、良い場所です。
この養老公園には、他にも子供が遊べる場所があって、自然の地形と環境を十分生かした児童の遊び場が沢山あります。
滝を見て、涼んで、癒されて、サイダー飲んで、川で遊んで、子供連れでここに来ると1日潰れちゃうかもしれませんが、ホッとできる観光スポットですよ。
養老公園
場所:岐阜県養老郡養老町高林1298-2
営業:9:00~17:00(駐車場の営業時間)
公式ホームページ