又兵衛桜(奈良、宇陀市)
奈良県宇陀市に樹齢300年と言われている見事な枝垂れ桜があります。
通称「瀧桜(たきざくら)」と呼ばれ、戦国武将「後藤又兵衛」の伝説が残り、その後藤家の屋敷跡にあることから「又兵衛桜」とも呼ばれ親しまれています。
日本各地には人生で一度は見ておきたい桜を語るなら、この又兵衛桜はその一つに入れておきたい!それほど見事な桜です。
又兵衛桜の存在感は果てしない。遠くから見ても一発で分かります。いや、むしろ遠くから離れて見た方が迫力があるのかもしれない。
見上げる人の姿の小さい事…
戦国武将「後藤又兵衛」と言えば、大阪夏の陣で豊臣方で活躍し真田幸村と並び称される英雄の一人。槍の使い手でドラマなどでは荒武者のように描かれる事が多いけど、実際には武だけでなく智にも長けた名将だったと言う。
後藤又兵衛は大阪夏の陣で現在の大阪府柏原市の「玉手山公園」付近で戦死したと伝わっていますが、ここに落ち延び、僧侶となって一生を終えたという伝説も残っています。
▼LINEトラベルjpで紹介した「後藤又兵衛終焉の地」はこちら
豊臣家が滅亡した後、後藤又兵衛は大宇陀(現 奈良県宇陀市)で暮らし、再興の時期を待ったとも伝わり、この桜はその時の後藤家屋敷跡にあると言う。
それにしても、近くで見ると圧巻です。
この石垣は後藤又兵衛の住んでた屋敷跡のものだろうか?
桜の周囲をグルリと歩くことが出来るので、行ってみると…
途中で茶屋らしきものが…
美味しそうな草もちが売られてました。しかも「今朝できたて」とある。
そりゃ~食べたくなりますよね。
って言うか、めっちゃ旨い!柔らかいし、風味豊かで手作りの味。美しい桜を見ながら美味しい草餅を食べる。こんな贅沢は無い。おすすめです。
さて、又兵衛桜の裏に赤い花が咲いています。あれは何の花かな?
めっちゃキレイ…
地元の方に聞いてみると、これは桃の花だとか。
少しは離れて見ると…
近くでは…
こんな感じ。又兵衛桜に負けない程に美しい。
それにしても、この迫力…
樹齢300年だそうです。
300年?って事は…後藤又兵衛の時代には咲いてなかったのか。てっきり後藤又兵衛も見てた桜かなって思ってましたが、そうではないようです。
ずっと見てしまう。
不思議なモノで、この桜をずっと見てると…
なんだか「人生とは…」みたいな事を考えてしまう。何かを語りかけてくれてるような、何かを諭してくれているような、そんな気分になる。
美しい。でも単に美しいだけではない。力強さ、はかなさ、寂しさ、おおらかさ、あらゆる感情の全てを包み込むような大きさがある。
来て良かった。いや、出会えて良かった。そんな心地になる桜の木です。この又兵衛桜の近くに咲く、北向き地蔵の桜もおすすめです。
又兵衛桜
場所:奈良県宇陀市大宇陀本郷