旧ヤム邸 中之島洋館 (大阪、中之島)
今回は大阪で人気のカレー屋さん、旧ヤム邸 中之島洋館について紹介したいと思いますが、その前に長い脱線話を…。
先日、トラベルジェイピーからグルメに関するインタビューを受けたのですが、その時にヤムカレーについて話しました。この店は現在はすっかり有名になった旧ヤム邸です。
ヤムカレーの話
あれは2009年頃だったと思う。南船場で怪しい店を見つけたんです。
古い建物の2階に黄色い看板、猫の絵で「ヤムカレー」とある。気になって店に入ると、店内は暗く、営業してる?と感じるほど静か。他に客はおらず、まさに穴場的なお店。
夜はガールズバーで、昼の空き時間にカレー屋をやっているらしい。カウンターだけの狭い店内には変装グッズや玩具など不思議なアイテムがいっぱいあった。カレー屋の雰囲気はゼロ。そんな中で注文した「牛筋カレー」が信じられないほど美味かったのです。
え?「なんだ…この美味しさは!」と衝撃的。
それから週一ペースで通い、食べに行く度に「ここのカレーが大阪で一番うまいわ」と店主の兄ちゃんに言い、その兄ちゃんの顔を見る度に「大阪一」と声をかけた。
インドで遭難?突然の閉店
ある日、ヤムカレーに行くと「インドにい行きます」と張り紙があった。それから数日経っても張り紙を残したまま。そして数か月後には張り紙はなく、店は閉店していた。
あの兄ちゃん、インドで遭難したのか…
なんて思ったりもして数年が過ぎたある日、喫茶店で雑誌を読んでいると「古民家を改装した話題のカレー屋」という特集があった。「ほー」っと、何気なく読んでいると、どこかで見た顔が。ん?あれ?これって…えぇ!!まさか…。
そう、インタビューに答えている兄ちゃんが、あのヤムカレーの兄ちゃんにそっくり!店の名前は旧ヤム邸。あのヤムカレーに似ている。
旧ヤム邸に電話してみた
その雑誌の記事を読んだのは数年前のこと。99%の自信はあったが旧ヤム邸のオーナーがヤムカレーの兄ちゃんという確証はなかった。
そして先日、トラベルジェイピーのインタビューがあり、ヤムカレーの話をすると、記事に入れると言われたので事実確認をするために旧ヤム邸に電話してみた。
あのカレー屋の兄ちゃんだった現オーナーとは直接話は出来なかったけど、店長と連絡を取り合う中で、ヤムカレー⇒旧ヤム邸は間違いなかった。そして私が「大阪一」と声をかけていた事は覚えてくれている言う。
この旧ヤム邸は東京にも進出し、大阪一どころか、はるか先を進んでいる。想像以上に凄くなっていた。スゴイ!!
ダイビル本館へ
当時のヤムカレーを偲びつつ、歴史的価値のあるダイビル本館の2階にある旧ヤム邸 中之島洋館に来てみました。
しかし、こんなスゴイ場所に出店していることにも驚かされる。当時のヤムカレーの店舗を知っていだけに、感心するばかり。
このダイビル本館は、旧大阪ビルジング旧館として1926年(大正15年)に誕生。あまり詳細に関し理解していませんが、外観に残された様々な彫刻に歴史的な重みを感じます。
広く重厚な玄関ロビー、そしてその奥には…
大正時代の趣を残す歴史を感じる私設ポストが今も残る。
こんな建物の2階に、旧ヤム邸があるのだ!!
あれもこれも、超お洒落…
メニューも凝っている。
ハッキリ言って、何を注文して良いのか分からない(笑) とりあえず「梅マヨチュンバルのせ根菜で煮込む和鶏キーマ」と舌を噛みそうなメニューを注文。
サラリーマンなど男性客もいるが、圧倒的に女性比率が高い。レトロ感あって、雰囲気も抜群、そして従業員さんの接客もしっかりしている。良い店だ。
そして最初にサラダから…
梅マヨチュンバルのせ根菜で煮込む和鶏キーマがやって来た!ヨーグルト付き。
アップで見ると、こんな感じ!!
とっても美味しいです。カレーのスパイスの独特な感じは昔のまま、根菜の甘み、梅の隠し味が全ての味を引き立てる個性的な任務を果たしている。
でも、お洒落過ぎで、メニュー凝り過ぎ(笑) 私には昔のような「牛筋カレー」みたいなシンプルな方が好みだけど、これだけ人気ある店になって、多くのお客さんで賑わって、誰もが「美味しい」と言って帰って行く。これが正解なんでしょう。
メニューそのものが昔のヤムカレー時代とは違うので、そもそもが違うけど、私が記憶するヤムカレー当時の味とは全然違う。もちろん今も抜群に美味しいが、あの時食べた味こそが今も変わらず大阪一なのである。
旧ヤム邸 中之島洋館
場所:大阪市北区中之島3-6-32 ダイビル本館 2F
電話:06-6136-6600
営業:11:15~15:30/18:00〜22:00
定休:日曜・祝日