百済寺(滋賀県、東近江市)
滋賀県の東近江市にある百済寺。今回は前回の続きでの紹介です。この寺は聖徳太子の頃に創建された湖東三山の名刹の一つ。秋になると素晴らしい紅葉で知られていますが、織田信長と深い因縁のある歴史ある寺は季節に関係なく訪れたい場所。
長く続く参道を歩いて行くと、仁王門が見えてきました。
この正面に吊り下げられた大草鞋(おおわらじ)に触れると身体健康・無病長寿のご利益があると古くから伝わっています。
これは江戸時代中期頃から、この仁王門を通る参拝客が健脚と長寿の願掛けをするようになり、わらじが大きいほどご利益も高いとされ、今では3mほどの大きさになったそうですよ。
ちなみに、この大草鞋に願掛けすると願いが叶うとも言われてるんだとか…!
そして、この大きな「わらじ」は、門の両脇に立ってお寺を守っている仁王さんのわらじ。夜になると、このわらじを履いて歩くと言う噂も…
三間二間で一対の金剛力士像、迫力満点です。
さて、こちらが本堂。
この本堂は室町時代の1498年に火災にあい、1503年に兵火をうけ、さらに織田信長によって1573年に全山焼失しました。
この現在の本堂は、江戸時代の1650年に竣工されたものになります。
この本堂には、秘仏本尊の2.6mもある巨像の十一面観音立像(平安時代)が安置されています。かつて織田信長に焼討にされた百済寺でしたが、この本尊は焼討の前夜に運び出され、難を逃れたと伝わっています。
そして、本堂の中にはいると…
怖い顔をした閻魔大王さまの姿があり、
その奥には、
ご本尊の脇侍として、如意輪観音半跏思惟像と聖観音座像の姿が…。写真撮影は無理かと思いましたが、確認するとOKとのこと。
でも窓ガラスに格子がある状態で、なかなか写すのは難しい。これは写真ではなく、ちゃんと目で見に来ないとダメですね。ここの観音様の表情は気品に溢れ、ちょっと惚れ惚れします。
また、この本堂には徳川将軍から寄贈された極彩色の『聖徳太子孝養像』も特別拝観の際には見ることが出来ます。
この太子像は家光の乳母春日局が、家光が誕生する前に大奥で大切に拝んでいた像と伝わっています。特別拝観の時期などは公式サイトに記されていますので、興味のある方は、ご確認下さい。
百済寺
住所:滋賀県東近江市百済寺町323
電話番号:0749-46-1036
アクセス:名神高速道路八日市ICから約15分
拝観料:大人600円、中学生300円、小学生200円
公式ホームページ