徐福公園(和歌山県、新宮市)
今から2200年ほど前の事… 中国を統一した秦の始皇帝が不老不死の霊薬を探すように命じたと言う。そして遥々と日本までやって来た男がいた。その人物の名は徐福と言う。
ここは和歌山県新宮市。JR新宮駅の目の前にオレンジ色の瓦に、カラフルな中国様式の門が目に飛び込んでくる。思わず和歌山にチャイナタウンなんかあったかしら?と思ってしまうような独特な雰囲気。そう、ここが徐福公園の楼門です。
不老不死の霊薬…。徐福は日本に来てそれを見つける事は出来たのだろうか?気になるトコロですが、伝承によると見つかったらしい。
その霊薬の名前は天台烏薬(てんだいうやく)と言う。
あれ?2200年も前に見つかった不老不死の霊薬、それなのに現代では存在していないのはナゼ?って思いますよね。実際には、それは不老不死の霊薬ではなかった…のかな。
しかし、最近の研究で天台烏薬は高血圧や狭心症、心臓病、腎臓病などに効果があるとも言われ、不老不死とまでは行かなくとも、寿命を延ばす効果があったのでしょう。
もちろん、天台烏薬は今も体に良い。ただ、現代と2200年前では食事や生活リズム、かかる病気、医療、薬と全てが違うはず。だから当時は不老不死の霊薬に近かったのかも…。
今の私たちが天台烏薬を飲むのと、当時とでは根本的に意味が違う気も。変な例えになるけど、現代では病気になると漢方薬より、薬剤師さんが出してくれた薬の方が即効性がある。でも、当時は現代のような薬はありませんからね。
さて、徐福公園の前の狛犬は「あ」「うん」になっていませんね。2匹とも口を開けている。中国系は「あ」「あ」なのだろうか…?
こちらが徐福さんです。
徐福は今から2200年ほど前、中国を統一した秦の始皇帝の命により、東方海上の三神山にあるという不老不死の霊薬を求めて三千人の童男童女を引き連れ、この熊野に渡来したそうな。
そして、この地に自生する「天台烏薬」という薬木を発見。しかし祖国に帰らなかったのは、この土地の人々の暖かい友情に触れ、この地が気に入ったからだとか。
この地を永住の地と定めた徐福は人々に様々な技術をこの地に伝えたと言われています。そして公園の中には徐福のお墓もあります。
さて、公園内にお店があり…
店内に行くと、そこでは徐福グッズが色々と売っていたのですが、とにかく気になったのが、ソフトクリーム。
ソフトクリームの種類は、バニラ、抹茶、ブルーベリーヨーグルト、中華杏仁、マスクメロンと言った感じ。どれも美味しそうだけど、ここは中華杏仁を選択。
そして、気になったのが…。
この天台烏薬のパウダーがかけれること。
ほら♪これで不老不死の霊薬付き杏仁ソフトクリームの出来上がり。スゴイでしょ!!こうなったら思い切って不老不死ソフトクリームって名前にしたら良いのに。絶対に名前一つで爆発的に売れるぞ。(もったいない)
この天台烏薬のパウダーは、あまり味はしない。でも杏仁ソフトはかなり美味しい。ズバリ!杏仁豆腐の味でしょう。
この天台烏薬のパウダーに興味津々で、ソフトクリームを食べながら説明を一生懸命読んでたらお店の方が「天台烏薬は公園にいっぱい植わってますよ…」と。
えぇぇ!そうなの??Σ(・ω・ノ)ノ!
ちなみに店内には天台烏薬の徐福茶が販売されてます。
ペットボトルもね。
と言う事で再び公園に出て見ると… ん?これかな??
コレなのか??
やっぱコレだった!!
と言う事で、この天台烏薬の木の前で、徐福茶をゴクゴクと。
味は普通の緑茶とほぼ同じ。濃厚で美味しいです。
2200年前のロマン。不老不死の霊薬。そんな言葉の響きに酔いながら、新宮の町をブラリ散策してみるのも面白いものです。徐福が日本に来た事によって、この地で農耕、漁法、捕鯨、紙すき等の技術が伝わったと言われています。
徐福公園
場所:和歌山県新宮市徐福1丁目4-24
電話:0735-21-7672
営業:8:30~19:00
公式ホームページ